正しい姿勢で馬に乗っていますか?
乗馬において、騎手の姿勢がもっとも重要な要素であるといっても過言ではありません。
正しい姿勢で乗ることで、馬が「運動しやすい」と感じたり、騎手の扶助に反応しやすくなります。
そのため、正しい姿勢を知ることは上達の近道といえるでしょう。
逆に、悪い姿勢で乗っていては、馬を思うように動かすことができないだけでなく、馬のケガにつながることもあります。
この記事では、乗馬における正しい姿勢のつくりかたを解説いたします!
姿勢をつくる順番

わたしたちが地面の上でまっすぐ立っているとき、体重を支えているのはかならず足の裏です。
足の裏がしっかり地面についていないと、安定してまっすぐ立つことができません。
このように、下半身の土台なくして上半身の安定を保つことはできません。
これは、馬の上にいても同じことがいえます。
そのため、鞍壺(鞍の一番深いところ)に座ったあと、「下半身→上半身」の順で姿勢をつくることをおすすめします。
正しい姿勢のつくりかた
- 鞍壺に座る
- 鐙を母指球(指の付け根)で踏む
- かかとを下げ、靴底が地面と平行になるようにする
- つま先を前方に向ける
- 鐙革(鐙と鞍をつなぐ革)が、地面に対して垂直にまっすぐ下りる位置まで足をもってくる
- 膝と太ももを軽く鞍に付ける
- 骨盤を立てる(イメージとしては、お腹と腰がどちらも出ていない状態にする)
- 背骨を前後左右どちらもまっすぐにする
- 胸を少し張る
- 肩の力を抜く
- 少しあごを引き、まっすぐ前を見る
- 肘は肩の下に位置させる
- 肘をやや曲げ、「肘→拳→手綱→馬の口」が一直線になるように調整する
- 親指が前腕から一直線になるのを目安に拳を立てる

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最終チェック
- 「耳→肩→肘→お尻→かかと」が一直線になっているか
- 「肘→拳→手綱→馬の口」が一直線になっているか
- 左右に偏りはないか
- 全身がリラックスしているか
以上のすべてをクリアしたとき、正しい姿勢がつくれたといえるでしょう。
次は、いよいよ扶助のお話です。